Huluオリジナルドラマ『ハンドメイズテイル/侍女の物語』。
見ていてそんな難しい話ではありませんが、ギレアド共和国や侍女といった独特の世界観があります。
こういった世界観がちょっとわかりにくいので、ハンドメイズテイルの解説を書きました。
ギレアドや侍女についてもまとめてあるので是非、参考にしてください。
この記事を読み終わったらハンドメイズテイルが100倍おもしろくなりますよ。(たぶん)
- シーズン1の前半まで見た人
- ハンドメイズテイルをこれから見ようと思ってる人
- ハンドメイズテイルがどんなドラマなのか気になってる人
- ハンドメイズテイルっをさらにおもしろく見たい人
ハンドメイズテイルとは?

『ハンドメイズテイル/侍女の物語』とはマーガレット・アトウッドの小説を原作として制作されたアメリカのディストピア・ドラマシリーズです。
ディストピアはユートピア(理想)の反対の意味で、自由がなく人としての尊厳や人間性がどこか否定されているような社会がよく描かれます。
Huluが制作・配信するHuluオリジナル作品で、現在(2019年11月)ではシーズン3が配信中です。
架空の第二次アメリカ内戦がによって新たなに成立した全体主義国家を舞台に、出生率が以上に低下して”侍女”と呼ばれる生殖の奉仕を強制される女性を描いています。
全米で社会現象を巻き起こし、世界中で物議を醸し出しています。
2018年ゴールデングローブ賞 テレビシリーズドラマ部門 作品賞・主演女優賞を受賞し、
第69回エミー賞主要部門を制覇しました。
ハンドメイズテイルのあらすじ
性感染症と環境汚染により女性の出生率は大幅に低下して社会の存続が危機にさらされる。
そんな中アメリカでは内戦が起きキリスト教原理主義勢力がクーデターを起こしてギレアド共和国を成立させた。
この国では世界的な不妊危機に対処するために数少ない妊娠可能な女性を強制徴募し”侍女”と呼んで妊娠出産に従事させることを開始した。
侍女は、司令官と呼ばれる権力者の所有物として名前を付けられ、儀式的なレイプを受けて子を産むように努めさせられるが、生まれた子どもは取り上げられて司令官夫婦の子どもとなる。
社会は身分制に縛られて、自由は制限されている。
ジューン・オズボーンは司令官フレッド・ウォーターフォードと妻のセリーナ・ジョイの家に配属され、子どもを産むための儀式を強制される。
名前はオブフレッドと呼ばれ、毎日奴隷のように日常を制限され、時には厳しい処罰をうける。
オブフレッドは生き抜いて、家族のもとに帰ることができるのか?
ギレアド共和国とは?
ハンドメイズテイルの舞台になっているギレアド共和国とはどんな世界なのでしょうか?
見始めの人にはどういった国なのかというのがイマイチわかりにくいと思います。
ハンドメイズテイル見ていると時々「あれ?これどういうコト?」というように疑問に思うことが出てくるので、このような疑問を解決していきます。
ギレアド共和国が誕生した背景は?
まずハンドメイズテイルの世界はかなり汚染されていて、空気中には化学物質や放射線、有害物質などであふれています。
そんな環境が原因で不妊の女性が増えていきました。
そのため子どもが生まれずアメリカは国の滅亡の危機にまでなってしまい、女性を子どもを産む役割に戻そうとするキリスト教原理主義の人々とアメリカ内戦が起きます。
その内戦の結果、キリスト教原理主義の人々がギレアドを建国するのです。
今でもギレアドとアメリカが交戦中で、アメリカが劣勢です。
ちなみにアメリカはもはや星条旗が星2つしかないみたいです。
(つまり、州が2つしかない。)
しかも首都はアンカレジです。(アラスカやん!)
ギレアドの女性の待遇は?

ギレアドでは女性の立場はかなり低いものになっています。
キリスト教原理主義なだけあって、聖書に基づいていこうとしています。
(少し歪んでますが・・・)
女性は名前や仕事、財産を持つことは許されていません。
これは侍女だけでなく司令官の妻も含む全ての女性が対象で、さらに驚きなのは文字を読んだり、書いたりしてもダメなのです。
それは厳しすぎますよ!
ギレアドの決められた服装
ギレアドは着るものが決められています。
- 侍女・・・・・・・赤い服、翼と呼ばれるかぶり物、
- 司令官の妻・・・・青い服
- 女中・・・・・・・緑の服
- センターの教官・・オリーブグリーンの服
- 司令官・・・・・・黒いスーツ
- 運転手・・・・・・ネイビーのシャツ
着る服が決まっているなんて、おもしろくない世界ですね・・・
余談ですがハンドメイズテイルは色彩にこだわっているみたいですね。
部屋の中では暗くディストピアな雰囲気が出ていますが、外にでたりスーパーに行くと色彩が鮮やかになり明るくなります。
この明るさがハンドメイズテイルの希望を表しているのです。
ギレアドのあいさつ
ハンドメイズテイルを見ているといつも決まったあいさつをいくつか聞きます。
何回も聞いているので覚えちゃいました。
そんなギレアドでのあいさつをまとめておきます。
- 「子孫に祝福あれ。」
- 「主の恵みがありますように。」
- 「御目の前で。」
原作では「子孫に祝福あれ。」と言われたら「主の恵みがありますように。」と返すのがギレアドで決められたあいさつと書いてありました。
「御目の前で。(みめのまえで。)」はギレアドでの正しい別れのあいさつみたいです。
ギレアドの性について
ギレアドでは僕たちの世界とは違ってセックスを楽しむということはありません。
子どもを産むための儀式なのです。
そのため性欲を持つことは許されません。
さらに同性愛者もダメです。バレるとコロニー送りにされます。
さらにレイプをすると死刑になります。
ギレアドでは子どもはすごく大切で貴重です。
環境汚染で子どもが生まれなくなって多くの国が滅亡しかけているからです。
そのため子どもを産める女性は子どもを産むためだけのの道具になってしまっているのです。
侍女とは?

次は侍女について解説していきます。
侍女の役割は子どもを産むことです。
儀式と呼ばれる決まった日に司令官とその妻の間に侍女を寝かせ挿入します。
この行為を子どもができるまで行います。
子どもができれば子どもを司令官夫婦に取り上げられます。
そして、侍女は他の司令官のところに移動させられるのです。
また侍女には子どもを産む以外にも仕事があります。
それは女中に言いつけられた食材を買い物に行くことです。

外出は一人では行けないので、他の司令官に仕えている侍女と共にスーパーに向かうのです。
この時に他の侍女と会話ができるのですが、基本的には余計なこと言うと捕まってしまうのでみんなよそよそしい感じになっています。
なぜ侍女は子どもを産めるのに待遇が悪いの?
ハンドメイズテイルを見ていて疑問に思ったのが侍女は子どもを産める女性なので大事な存在のはずなのになぜこんな扱いが悪いのか?ってことです。
しかも侍女だけが子どもを産めるのかと思ったらそうではなく、侍女ではない女性も子どもを産める人がいました。
実はギレアドには女性の階級があり、侍女は『犯罪者で子どもの産める女性』なのです。
ここでの犯罪者とは同性愛者、他宗教、反政府、不道徳といったことで、反キリストみたいなのもアウトです。
主役のジューンの場合は子どもよりも仕事を優先していたことが問題だったみたいですね。
ちなみに女性の階級をまとめておきます。
【市民】
- 妻(高級市民の妻)
- 叔母(侍女の訓練担当)
- 女中(高級市民の家政婦)
- エコーワイフ(低級市民の妻)
- 子供たち
【非市民】
- 侍女
- 罪人(コロニーにいる)
- 娼婦(イザベル)
このエコーワイフが子どもを産める女性で司令官の妻や侍女、女中、叔母以外の女性のことです。
ギレアドにも普通の家庭があり、その家庭での妻がエコーワイフと呼ばれています。
侍女の場合は子どもを産めますが犯罪者扱いのためギレアドでの扱いがとても悪いのです。
ハンドメイズテイル用語の解説
ここからはハンドメイズテイルに出てくる用語を解説していきます。
ハンドメイズテイルの意味は?
ハンドメイズテイルというタイトルの意味は何か気になるので調べてみました。
ハンドメイズテイルを英語で書くと『The Handmaid’s Tale』と書きます。
まず『Handmaid』の意味を調べてみました。
【handmaidの意味】
小間使い、小間使、侍女(じじょ、英: handmaid)は、王族・貴族または上流階級の婦人に個人的に仕えて雑用や身の回りの世話をする女性である。
引用:weblio
次に『tale』の意味を調べました。
【taleの意味】
(事実・伝説・架空の)話、物語、(たわいもない)むだ話、作り話、うそ、(人の秘密などの)うわさ話、中傷
引用:weblio
この2つを合わせて『The Handmaid’s Tale』の意味は『侍女の物語』で、そのままですね笑
本来の侍女の意味は雑用や身の回りの世話をする人ですが、ハンドメイズテイルの侍女では『子どもを産むための人』です。
司令官の身の回りの世話はしませんが、侍女という言葉が一番近かったのでしょうね。
訓練センター

訓練センターは侍女を訓練するところです。
教官のリディアおばが侍女としての心構えややり方を教えてくれるのですが、本当にイカれてます。
子どもが産める女性とわかれば捕まえて、まずこの訓練センターに連れてこられます。
コロニー送り
コロニーとは放射能まみれになった土地です。
そこで放射能の掃除(?)みたいなことをします。
そこで作業するということは放射能に汚染されていき、皮膚はただれ、病気になり苦しんで死んでいくことを意味しています。
侍女たちだけでなく、他の女性も処罰でコロニー送りにされることもあります。
目
目とは監視役のことです。
誰が”目”なのかはわからず、至る所に配置されています。
もし”目”に規則違反がバレれば、すぐさま報告され捕まってしまうので、そのため侍女はうっかり余計なことをしゃべってしまわないように気をつけています。
壁に吊るされた死体

侍女がスーパーから帰る時によく川沿いを通って帰ります。
そこにある壁によく死体が吊るされていることがあるのです。
司祭、医者、ゲイ、規則違反などの人が吊るされるのです。
イゼベル
イゼベルとは娼婦のことです。
ギレアドには「イゼベルの店」という場所があり、娼婦が働くお店があります。
本当はギレアド的にはNGなのですが、裏で経営されており、時には息抜きも必要ということで黙認状態みたいです。
オブフレッドやオブグレンのオブとは?
オブ(of)とは所有物であることを表します。
ギレアドでは女性には名前を持つことは許されません。
つまり、オブフレッドはフレッドのものという意味で、オブグレンはグレンのものということです。
配属された司令官のものという意味でそう呼ばれます。
性の反逆者
同性愛者のことです。
ギレアドでは同性愛者は犯罪で、壁に吊るされるかコロニー送りにされてしまうのです。